研究課題/領域番号 |
23320192
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
和崎 春日 中部大学, 国際関係学部, 教授 (40230940)
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研究分担者 |
田中 重好 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50155131)
鈴木 裕之 国士舘大学, 法学部, 教授 (20276447)
栗田 和明 立教大学, 文学部, 教授 (10257157)
渡邊 欣雄 中部大学, 国際関係学部, 教授 (90103209)
松本 尚之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (80361054)
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キーワード | アフリカ / 多民族共生 / 移民 / 外国人労働者 / 都市人類学 / 公共性 / 中国 / ネットワーク |
研究概要 |
今年度は共同研究初年度で、精力的にフィールド調査を実施し、学会・研究会での共同発表を意識的に行って研究をすり合わせ、印刷物でもかなり意欲的に成果を発表した。 鈴木裕之は、在日アフリカ人芸能者の故国ギニアおよびコート・ジヴォワールにおいてフィールドワークを実施し、在日芸能者をめぐるアビジャンのショウビジネスに焦点を当てて、その成果を発表した。田中重好は、多民族や異なる集団がいかに共同性と公共性を形成するかの調査・研究を理論面を中心に行いその成果を発表した。栗田和明は、在中国タンザニア人とザンビア人の中国(広州)での活動を調査し、その成果を和崎と共同で口頭発表した。連携研究者の奈倉京子は、主査・和崎とともに日本文化人類学会第45回研究大会で「移民と故郷」の関係をテーマに発表をおこなって本共同研究を推進し、その成果を著書『帰国華僑』として出版した。松本尚之も在中アフリカ人を念頭に入れたナイジェリア調査を行い、移民研究の成果を発表した。研究協力者の長坂康代は、日本-アジア-アフリカ関係のなかでベトナム都市での多文化・多民族状況を調査し、その多価値共生の都市人類学研究を、博士論文「ベトナムの首都ハノイの都市人類学的研究」としてまとめ発表した。 こうした班員の個々の研究を連関させるパースペクティブをもって、代表・和崎春日は、渡邊欣雄とともに在日カメルーン人の故郷とアジアへの調査を行い、3論文を発表した。この共同研究のつきあわせによって、中国・広州の特定地で東アフリカ系も西アフリカ系も商業活動を活発に行っている動態を検証しえた。こうした成果を次年度につなげていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
下記13に示し上9で説明したように、共同研究初年度で意欲的に国内(調査・文献研究)と海外の調査研究を実施した結果、初年度にもかかわらず、想定以上の多数の業績を生むことができたから。
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今後の研究の推進方策 |
アフリカから日本アジアへの移動動態や、日本とアフリカと中国アジアをつないだアフラシアを一体化する移民や労働移動ネットワークがかなり鮮明に見えてきたので、東西アフリカ(英語使用とフランス使用)を比較する形で、調査研究を進める。また、産油国を含むアジアへの調査研究を強化して、日中アフリカ関係(日本アジアアフリカ関係)の調査研究を一層、進展させる。
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