研究課題/領域番号 |
23320195
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
山田 慎也 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (90311133)
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研究分担者 |
常光 徹 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (40321541)
松尾 恒一 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (50286671)
原山 浩介 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (50413894)
小池 淳一 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (60241452)
青木 隆浩 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, その他 (70353373)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 年中行事 / 通過儀礼 / 節供 / 葬儀 / 死 / 出産 |
研究概要 |
A班においては、民俗儀礼の変容をもたらす近代の生活改善運動や戦後の新生活運動などに関する資料を収集分析をはかっていった。例えば生活改善運動については、「生活改善の栞」のなかで、社交に関して結婚や葬儀、贈答が対象化されていったことがわかった。また特に雛祭りが改善の対象として取り上げられていることなどが把握でき、節供行事の商品化との関係が窺え、さらなる分析が必要であることが明らかになった。また死の医療化についての調査も進んでおり、遺体の清拭が浸透していくにつれ、湯灌が無くなっていくが、近年、グリーフケア的な側面から、死後処置が見いだされていることを分析した。その際にエンジェルセットと言われる死後処置の器具が重視されていることが判明した。 B班については、神前結婚式の浸透に関して永島婚礼会という移動式神前結婚式を開発した組織の調査を進めた。ホテルや宴会場等の動向も重要であり、挙式披露宴を連続して行うことで、都市の合理的な儀礼として浸透していったことが把握できた。またデパートのさまざまな結婚に関するパンフレットや披露宴を古くから行っているホテル等の社史を引き続き収集し、分析を行っている。さらに正月料理に関して婦人雑誌や料理雑誌、また食品メーカーの社史を収拾し、検討を行っている。年中行事の中で観光化した節供行事に関して、町おこしとして利用されている、大分県日田市の日田天領の雛祭りや宮崎県綾町の雛山行事の調査を進め、昨年調査を行った徳島県勝浦町のビッグ雛祭りの比較分析を行っていった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題の研究の基盤となる、関連の資料の調査収集に加え、さまざまな地域のフィールド調査も行っており、これらは研究に進展による成果と考える。
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今後の研究の推進方策 |
継続して資料調査や現地調査を進めるとともに、資料分析を行い、研究の総合化を推進する。
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