研究課題/領域番号 |
23320196
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
鈴木 紀 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 准教授 (40282438)
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研究分担者 |
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (60214772)
白川 千尋 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 准教授 (60319994)
鈴木 七美 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (80298744)
関根 久雄 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (60283462)
陳 天〓 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 准教授 (40370142)
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キーワード | 社会的包摂 / 実践人類学 / フェアトレード / イヌイット / ボランティア / キリスト教再洗礼派 / ODA / 無国籍者 |
研究概要 |
年度始めに研究会を開催し、研究代表者と研究分担者が、本研究の目的と各自の研究分担内容を確認した。その後、以下のように調査研究活動を展開した。 鈴木紀は、国際フェアトレードラベル機構の認証をうけたカカオ生産者団体であるボリビアのエルセイボとベリーズのTCGAを訪問し、フェアトレードの生産者への社会経済的効果を聞き取り調査した。 岸上伸啓は、カナダ、モントリオール市在住のイヌイットの生活状況を把握するため、先住民友好センターのホームレス対策チームの活動について参与観察を行うとともに、郊外在住のイヌイットを訪問し、現状に関する聞き取り調査を実施した。 白川千尋は、ネパール・タイ・ラオスに調査地を変更し、隊員(村落開発普及員)の活動や活動対象者との相互関係などに関する具体的情報の収集を行った。 鈴木七美は、キリスト教再洗礼派の非暴力・平和主義の表現の一つとして展開されてきたTen Thousand Villagesのフェアトレード活動について、アメリカ合衆国で調査を行った。 関根久雄は、パラオ共和国およびミクロネシア連邦ポーンペイ島において、地域住民に対する社会開発活動を中心とする日本のODA事業の実態調査を、特に地域文化に注目する視点から実施し、ソロモン諸島など他の太平洋島嶼国と比較しながら当該地域における開発実践の方向性に関する検討をおこなった。 陳天璽は、無国籍者支援を行っているNGO団体のインタビュー調査と参与観察を行った。タイのNGO団体の法的支援を取材したほか、タイと日本の団体のネットワークのあり方について分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一部の調査活動において、調査日程の縮小や、調査地の変更が行われたため、予算の一部を翌年度(平成24年度)に繰り越した。しかし平成24年度内には、ほぼ計画どおり調査活動を実施できたため、全体の研究計画はおおむね順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度以降も、当初の計画どおり、研究代表者と分担者が各自の分担にしたがって海外調査を中心とする研究を継続する予定である。研究計画の変更や、研究遂行上の問題点はとくにない。
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