研究課題/領域番号 |
23330014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
濱本 正太郎 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (50324900)
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研究分担者 |
鈴木 基史 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00278780)
亀本 洋 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30183784)
深澤 龍一郎 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50362546)
酒井 啓亘 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (80252807)
曽我部 真裕 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (80362549)
浅田 正彦 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90192939)
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研究期間 (年度) |
2011-11-18 – 2015-03-31
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キーワード | 国際法 / トランスナショナル法 / グローバル化 / 国際秩序 / 私的アクター |
研究概要 |
本研究は昨年度後半に採択通知を受領したものであるため、今年度は昨年度に引き続き基礎的研究を行うことに重点を置いた。具体的には、以下の通り。 1.何らかの「グローバル法」を提唱する先行研究の調査 (1)「国際共同体構想」を提唱するもの:「社会」と「共同体」との区別を前提に、国際社会の「国際共同体」への変容を説く議論は従来から見られるところ、最近新たな論考(Villapando等)が多く発表されているため、それらの検討を行った。(2)「国際憲法」を提唱するもの:近年よく見られるようになった「国際憲法」(Klabbers等)の主張の検討を行った。(3)「憲法の国際化」を提唱するもの:古くから研究のある「憲法の国際化」についても、具体的事例の豊富化に伴い、それら事例を踏まえた理論的研究が増加しており、それらの検討を行った。(4)何らかの「グローバル法」を提唱するもの:本研究の関心と最も近いと思われる先行研究であり、Allott, Teubner, Delmas-Martyらの研究について検討した。 2.特定の分野における国際法・国内法の相互浸透を示したり、公私区分の相対化を説いたりする例の調査 先行研究の調査を進めつつ、力点を具体的事例の収集およびその分析に置き、具体的には、国際安全保障法と人権法との関係、国際投資法、国際的領域統治、国際金融秩序、情報法、食品法、農業法について、本研究の観点から有意と考えられる事例を抽出する作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画の前半にあたる今年度までは、先行研究の網羅的検討が中心となる。先行研究が特に近年激増しているため、網羅的検討が完了したとはまだ言えない段階にあるが、中核的な部分の検討は進められていると考えている。 また、具体的事例研究にも着手することができている。
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今後の研究の推進方策 |
上記の通り、先行研究が膨大なほか、新たな研究も次々に公表されているため、それらの調査を続けることが不可欠である。 それとともに、研究計画の後半に入る今年度からは、具体的事例研究にに力点を移していきたい。その上で、先行研究から得られた知見と組み合わせ、理論的枠組みの構築と批判的再検討とを繰り返す作業に入りたい。
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