官民協働刑務所の新たな展開と矯正・保護の社会的構成に関する政策法学的研究

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23330023
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 刑事法学
• 研究機関: 龍谷大学
• 研究代表者: 赤池 一将 龍谷大学, 法学部, 教授 (30212393)
• 研究分担者: 土井 政和 九州大学, 法学研究院, 教授 (30188841) ; 山口 直也 立命館大学, 大学院・法務研究科, 教授 (20298392) ; 三島 聡 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 教授 (60281268) ; 岡田 悦典 南山大学, 法学部, 教授 (60301074) ; 金 尚均 龍谷大学, 大学院・法務研究科, 教授 (00274150) ; 徳永 光 獨協大学, 大学院・法務研究科, 准教授 (20388755) ; 本庄 武 一橋大学, 大学院・法学研究科, 准教授 (60345444) ; 笹倉 香奈 甲南大学, 法学部, 准教授 (00516982) ; 森久 智江 立命館大学, 法学部, 准教授 (40507969)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: ＰＦＩ刑務所 / 官民協働 / 民間委託 / 民営化 / 公共サービス法 / 日本型行刑 / 更生保護 / 矯正医療

研究概要

近代国家において刑罰は刑務所収容として意識され、近年の刑罰論において刑務所収容の内実は移動の自由の制約として理解されている。それ以外の受刑生活の構成を国以外の団体や企業に委託する法政策について、官民協働刑務所の運営体制、公共サービス法下での既存施設での民間委託政策、さらには更生保護の分野での民間団体の活動等の日本的現実を、諸外国におけるPFI刑務所運営や受刑者の社会復帰政策への民間団体の参入形態と比較・調査し、その特殊性を明らかにした。その上で、日本で喫緊の課題となった刑務所医療の構成と運営をテーマに、国際シンポジウムを開催し、本研究の理論的成果を公表・検討する機会をもった。

研究成果

• [雑誌論文] Punir dehors parles mesures traditionnelles, Nouvelle loiau Japon entrele contrôle exclusifet l'aide inclusive (2013)
  • 著者名/発表者名: AKAIKE Kazumasa
  • 雑誌名: Archieves de Politique Criminelle (Editions A. Pedone, Paris) 巻: no. 35 ページ: 259-276
• [雑誌論文] Actualité de quelques théories de preuve dans la justice pénale au Japon (2013)
  • 著者名/発表者名: AKAIKE Kazumasa
  • 雑誌名: Comité International des Pénalistes Francophones, La preuve pénale : Problèmes contemporains en droit comparé, L'Harmattan, Paris ページ: 153-164
• [雑誌論文] (特集 保安処分化する刑事罰と責任論・刑罰論の課題)刑罰が危険性に向き合うときー問題提起にかえてー (2013)
  • 著者名/発表者名: 赤池一将
  • 雑誌名: 刑法雑誌 巻: 53巻1号 ページ: 4-16
• [雑誌論文] 日本の量刑の特色と判決前調査制度を導入することの意義 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本庄武
  • 雑誌名: 龍谷大学矯正・保護総合センター研究年報 巻: 3号 ページ: 31-29
• [雑誌論文] 修復的司法 (2013)
  • 著者名/発表者名: 森久智江
  • 雑誌名: 加藤博史・水藤昌彦編著『司法福祉を学ぶ』ミネルヴァ書房 ページ: 46-55, 56-63, 64-69
• [雑誌論文] 刑の一部執行猶予制度に関する一考察 (2013)
  • 著者名/発表者名: 森久智江
  • 雑誌名: 立命館法学 巻: 345・346号 ページ: 844-870
• [雑誌論文] (課題研究 : 刑罰としての拘禁の意味を問い返す)はしがき‐刑務所研究の現在と『監獄の誕生』以後の刑罰論‐ (2012)
  • 著者名/発表者名: 赤池一将
  • 雑誌名: 犯罪社会学研究 巻: 37 ページ: 4-11
• [雑誌論文] PFI刑務所の現状と課題 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井政和
  • 雑誌名: 犯罪と非行 巻: 172 ページ: 6-36
• [雑誌論文] 日本における非拘禁的措置と社会内処遇の課題 (2012)
  • 著者名/発表者名: 土井政和
  • 雑誌名: 刑事立法研究会『非拘禁的措置と社会内処遇の課題と展望』(現代人文社) ページ: 8-35
• [雑誌論文] 大阪医療刑務所視察委員会の2010 年度活動状況--2010 年度年次報告書兼意見書 (2012)
  • 著者名/発表者名: 三島聡
  • 雑誌名: 法学雑誌 巻: 58巻3-4号 ページ: 649-676
• [雑誌論文] 刑事法研究者の立場から : ドイツの非刑罰化・非犯罪化政策 (2012)
  • 著者名/発表者名: 三島聡
  • 雑誌名: 矯正講座 巻: 32巻 ページ: 106-108
• [雑誌論文] 保護処分相当性判断・再考 (2012)
  • 著者名/発表者名: 本庄武
  • 雑誌名: 『刑事法理論の探求と発見』浅田和茂ほか編,成文堂 ページ: 571-601
• [雑誌論文] ソーシャル・インクルージョン理念から見た社会復帰支援 (2012)
  • 著者名/発表者名: 本庄武
  • 雑誌名: 本庄武,龍谷大学矯正・保護総合センター研究年報1 号 ページ: 188-194
• [雑誌論文] オーストラリアにおける非拘禁的措置の現状と日本への示唆 (2012)
  • 著者名/発表者名: 森久智江
  • 雑誌名: 刑事立法研究会編『非拘禁的措置と社会内処遇の課題と展望』現代人文社 ページ: 324-334
• [雑誌論文] 犯罪行為者の社会復帰におけるソーシャル・インクルージョンの意義 (2012)
  • 著者名/発表者名: 森久智江
  • 雑誌名: 龍谷大学矯正・保護総合センター研究年報 1 号 ページ: 163-165
• [学会発表] 刑事施設での医療をいかに構想するか-フランスの実験とヨーロッパのパースペクティヴ- (2014)
  • 著者名/発表者名: 加藤昌義, ドミニック ドゥ ギャラー, ティモシィ ハーディング, 赤池一将, 三島聡
  • 学会等名: 国際シンポジウム
  • 発表場所: 龍谷大学
  • 年月日: 20140300
• [学会発表] 更生保護 : 社会復帰支援の現状と課題 (2013)
  • 著者名/発表者名: 土井政和, 吉田研一郎 伊豆丸剛史, 水藤昌彦, 正木裕史
  • 学会等名: 日本犯罪社会学会第40回大会シンポジウム
  • 発表場所: 北海学園大学
  • 年月日: 20131000
• [学会発表] デーマセッション 刑の一部執行猶予-制度導入による現場への影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 正木裕史, 森久智江, 丸山泰弘, 高平奇恵, 西原実, 大杉光子
  • 学会等名: 日本犯罪社会学会第39回大会
  • 発表場所: 一橋大学
  • 年月日: 20121000
• [学会発表] 保安処分化する刑事罰と責任論・刑罰論の課題 (2012)
  • 著者名/発表者名: 赤池一将, 浦中千佳央, 井上宜裕, 石塚伸一, 高山佳奈子
  • 学会等名: 日本刑法学会関西部会共同研究
  • 発表場所: 姫路獨協大学
  • 年月日: 20120700
• [学会発表] 刑務所とはなにか-刑務所に入ることが,なぜ刑罰でありうるのか (2011)
  • 著者名/発表者名: 赤池一将, 栗田和典, 内田博文, 新海浩之, 横山実, 本田宏治
  • 学会等名: 本犯罪社会学会第38回大会シンポジウム
  • 発表場所: 立命館大学
  • 年月日: 20111000
• [図書] ヘニング・ローゼナウ編著『刑罰論と刑罰正義』 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金 尚均
  • 出版者: 成文堂