研究課題
エネルギー資源や希少鉱物をめぐる国際関係の研究は、従来は英国や米国を中心としたものが主であり、日本が主体となった資源外交に関する歴史的・政策論的研究はそれほど進んでいなかった。本研究プロジェクトでは日本の資源外交をめぐって中東政治研究者と日本政治史研究者が協力して取り組み、資源産出国と資源輸入国の双方の政策決定過程を明らかにする作業に先鞭をつけた。最終年度である本年度は、研究のまとめと成果発表に重点を置き、日本の対中東資源外交、特に対イラン資源外交の歴史に関する資料の発掘と分析、論文の執筆と発表において着実な成果を上げた。成果の代表例は、アジア経済研究所刊行の開発途上国情報専門誌『アジ研ワールド・トレンド』の2013年4月号で「世界の資源外交」を特集し、主要な執筆者として本プロジェクトの参加者が論稿を執筆したことである。「資源の政治と外交」(御厨貴)、「特集にあたって─資源外交研究の射程─」(池内恵)、「デザーテックをめぐる欧州の資源外交」(鈴木一人)、「戦後史のなかの資源外交」(宮城大蔵)、「IJPCプロジェクトを再考する」(鈴木均)、「戦後財閥再編史とIJPC」(小宮京)が掲載され、資源外交に関する中東地域専門家と日本政治史研究者の共同研究の所在と成果を示すことができた。また研究代表者(池内)は旧通商産業省の対イラン資源外交に関する国立公文書館に所蔵された文書群の所在を確認し、論文予備稿を作成して研究会発表(2014年2月)を行った。発表された論文は改稿されて近日中に論文として刊行する予定である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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アジ研ワールド・トレンド
巻: 411 ページ: 2-3
http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Periodicals/W_trend/201304.html
巻: 411 ページ: 16-21
巻: 411 ページ: 32-35
巻: 411 ページ: 28-31
巻: 411 ページ: 42-45