研究課題/領域番号 |
23330127
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
椙山 泰生 京都大学, 経営学研究科, 教授 (70323467)
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研究分担者 |
高尾 義明 首都大学東京, 社会(科)学研究科, 教授 (90330951)
具 承桓 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (20367949)
久保 亮一 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (80339754)
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キーワード | 経営学 / イノベーション / 技術経営 |
研究概要 |
平成23年度の自動車産業の実証研究については,主に事例対象との交渉と関連の二次データの収集に努めた。7月から聞き取り調査を開始し,23年度中に,複数の事例について組み立て企業側とサプライヤ側の双方についてインタビューを実施した。収集されたデータをもとに,イノベーションの導入の過程やその構想形成のプロセス,その構想と要素技術開発との関係,イノベーションの導入後の企業間関係の変化,およびこれらの全てにおけるサプライヤの役割について,事例の記述を進めている。平成23年度の情報通信産業に関する実証研究については,23年12月の研究代表者の事故による怪我・入院によって延期となっていた米国出張を24年度に実施し,スマートフォンやクラウド・コンピューティングの領域において,ビジネス・エコシステムの形成過程と中核企業の役割や,その発展過程における企業間の分業構造の変遷について米国にて聞き取り調査を実施し,その後,インタビューのデータの整理や,そこから派生した二次データの収集,および関連論文の整理を進めた。 また,実証分析の結果を説明するための理論を,必要に応じて開発していくため,文献研究を進めたほか,海外の学会に参加し,先端的な理論動向についての情報収集に努めた。また,この分野の先駆者であるハーバード大学のイアンシティ教授と議論し,今後の理論開発の方向性についての示唆を得たほか,今後の研究協力の可能性についても検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が事故による怪我で23年度に5週間入院したため,データの収集などで遅れが出ており,データの分析をふまえて論文にまとめる作業に遅れが出ている。24年度中には十分この遅れをカバーできなかったが,25年度中には遅れを取り戻し,予定通り研究を修了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度については,論文親筆の時間を十分確保するように努めるほか,研究者間のミーティングをインターネット上でも進める体制を整え,協働作業をより円滑にすすめ,今年度やや遅れている作業を計画にキャッチアップさせる。
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