日米欧亜市場の合弁データベースの構築と、多国籍企業の国際合弁行動にかんする仮説の検討、国際ビジネスにかんするデータ収集をおこなった。 まず、これまでに収集してきた1987-2005年の日米欧市場の国際合弁データに、最新の国際合弁データを加え、データベースの構築を進めた。あわせて、本研究で新たに検討する日本企業とアジア企業(東アジア、東南アジア等)の国際合弁の分析についても検討を進めた。また、国際合弁だけでなく完全子会社等の幅広い出資形態を含め、生産や販売、開発等の幅広い事業機能を含む国際ビジネスの動向の分析についても検討・実施した。 これらの研究成果の一部は書籍『国際協働のマネジメント』(千倉書房)や研究ノート「トヨタ自動車における輸出と海外生産の展開」『経営研究』等ですでに発表した。また、本研究の代表者・分担者とあわせて、従来から研究補助者としてかかわっている大学院生についても、一部の研究については教育効果を得ることも視野に入れて研究に参画することを検討・実施した。その成果の一部は、2014年度に日本経営学会が招聘し、明治大学で開催された国際的な経営学会の連合体International Federation of Scholarly Association of Managementの研究大会にて英語による研究発表(4つの発表)をおこなった。その内訳は、1つは研究代表者と研究分担者の共同発表、3つは研究代表者と研究補助者(大学院生)の共同発表であった。これらのうち、一つの発表内容はフルペーパーの論文(英語)として、同研究大会の査読を経て、Proceedingsにも所収された。さらに、これらの研究発表をベースに、データ収集・分析および理論的検討をおこない、その内容を公表する準備も実施し、一部は公表した。
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