研究課題/領域番号 |
23330138
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
榊原 茂樹 関西学院大学, 商学部, 教授 (10030719)
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研究分担者 |
城下 賢吾 山口大学, 経済学部, 教授 (20183840)
岡田 克彦 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (90411793)
岡村 秀夫 関西学院大学, 商学部, 教授 (70319606)
山崎 高弘 大阪産業大学, 工学部, 講師 (90340611)
山崎 尚志 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30403223)
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キーワード | 投資家心理 / アノマリー / 形態素解析 / 係り受け解析 / テキストマイニング / 上半期効果 / 大規模データ / 季節アノマリー |
研究概要 |
本年度はテキストマイニング技術を援用して,投資家心理の代理変数を作成するための,前段階の作業をおこなった。テキスト情報の収集には日本経済新聞社から入手した,日本経済新聞,日経産業新聞,日経金融新聞,日経流通新聞の25年分の大規模データを利用した。長期にわたる新聞記事を収集したのは,日本の株式市場に見られる季節アノマリーが当該期間に観察されるからである。本年度の主眼は,データの前処理をおこない,新聞記事の中に反映される投資家心理を数値化する下準備をすることである。そのために,形態素解析と構文解析を行った。形態素解析とは,テキストを機械的に処理させるために,日本語の文章を単語にわける作業である。またその後,係り受け解析を行い,日本語の構造を踏まえた上で新聞記事の内容を判定させた。 我々の研究チームで明らかにしようとしているのは,投資家心理と株価の関係である。日経平均株価指数は,長期間にわたって上半期にパフォーマンスが良く,下半期に悪いということが確認されている。投資家心理がこうしたアノマリーの発生原因であれば,新聞記事の中から検出される投資家心理の代理変数と,季節性には相関が高いはずである。本年度の研究の結果,上半期に投資家心理が概ね楽観的に傾いており,下半期には悲観的に傾いているということが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大規模データを順調に整理し,テキストマイニングの実装も計画通りである。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り,今後は予想記事に絞り込む方策を模索し,精度をたかめていく。
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