研究課題/領域番号 |
23330138
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
榊原 茂樹 関西学院大学, 商学部, 教授 (10030719)
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研究分担者 |
城下 賢吾 山口大学, 経済学部, 教授 (20183840)
山崎 尚志 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30403223)
岡村 秀夫 関西学院大学, 商学部, 教授 (70319606)
山崎 高弘 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (90340611)
岡田 克彦 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (90411793)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 投資家心理 / アノマリー / 日経平均株価指数 / 予想表現 / テキストマイニング / モダリティ / 大規模データ / 季節アノマリー |
研究概要 |
平成25年度の研究では、投資家心理と株式市場の関連、株式市場の中でも特徴的な価格形成で知られる新規公開市場のアノマリーを中心に分析を行った。 前者については、前年度までの研究成果・作成したデータセット等を用いて、日本株式市場の季節性アノマリーの特徴を明らかにすることが出来た。既存研究においても投資家心理の代理変数の作成に工夫をこらしているが、本研究では「自然言語処理」と「テキストマイニング」というファイナンス研究には従来あまり用いられてこなかった手法群を援用している点に特徴がある。大量の新聞記事のテキストデータから、投資家の将来見通しに関する記述を抽出し、それらの見通しの楽観度合い、悲観度合いを「テキストマイニング」の手法を用いて分類したところ、季節による投資家心理の揺れと、株式市場の季節性がほぼ完全に相関することが明らかになった。 後者については、新規公開株の価格形成が日本株式市場全体にみられる季節性の影響を受けていることが明らかになった。上半期の方がおおむね初期収益率は高く、また日中の取引状況にも積極的な傾向が見られる。なお、新規公開件数は月別の差異が大きいものの、必ずしも1年の前後半いずれかに集中している訳ではなく、件数の多寡が各月の初期収益率の水準に直接影響を与えている可能性も低い。従って、株式市場全体の上半期効果が、新規公開株の価格形成にも影響を与えている可能性が強いと考えられる。加えて、初期収益率が高い場合には長期パフォーマンスが低迷する傾向が明らかになり、株式市場の季節性が新規公開株の短期・長期双方のパフォーマンスに影響を与えていることが示唆された。 なお、本研究で明らかになった株式市場の季節性は長期間にわたって観察されており、長寿社会における個人金融資産の活用(運用・引出等)のあり方を検討する際にも応用可能であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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