研究概要 |
本年度の課題は、インターネット調査会社を利用したグローバルオーディエンス調査と、内容分析のためのグローバルジャーナリズムの受信設備の整備であった。 受信設備の整備に関しては、今夏、海外の衛星放送を受信できる設備を整備し、4基の大型パラボラアンテナを屋上に設置するとともに、受信機、モニターおよび録画機器をそろえた。成果としては、本研究の対象放送局である、CNN International,BBC World News,Euronews,Al Jazeera English,Channel News AsiaおよびNHK Worldが、鈴木の研究室において24時間体制で視聴・録画できるようになった。録画はすでに一日2回、定時のニュース番組を6局分開始している。 オーディエンス調査に関しては、21年度に実施した学内共同研究による日本におけるグローバルジャーナリズムの視聴者調査の成果を論文にまとめ(「日本における「グローバルジャーナリズム」のオーディエンス像-オーディエンスのグローバル化を論じる手がかりとして」(綿井雅康との共著、『社会情報論叢』第15号、pp.57-79 2012年)、論文化の過程で得られた知見や調査上の反省点をもとに、新たな質問票の作成を行った。質問文および回答選択文のWording等を慎重に検討して練り上げた質問票は、マクロミルによりオランダ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、ポルトガル語、アラビア語、英語に翻訳され、11か国(BE=ベルギー、EG=エジプト、BR=ブラジル、RU=ロシア、DE=ドイツ、AU=オーストラリア、CA=カナダ、ZA=南アフリカ、IN=インド、PH=フィリピン、JP=日本)を対象に実施し、現在データを集計・分析中である。
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