研究課題/領域番号 |
23330175
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石黒 暢 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20273740)
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研究分担者 |
山井 弥生 (斉藤 弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 教授(Professor) (40263347)
吉岡 洋子 頌栄短期大学, 保育科, 准教授 (80462018)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 高齢者介護 / ニーズ判定 / 介護労働 / 北欧 / デンマーク / スウェーデン / 国際研究者交流 |
研究概要 |
本研究は、北欧における高齢者介護のニーズ判定方法に焦点を当て、高齢者介護政策の近年の動向のコンテクストから分析し、それが実際のケア提供に与えるインパクトを多角的に捉えようとするものである。今年度も定期的に研究会を開催し、議論を重ねた。昨年度と一昨年度に実施した高齢者介護に関する調査(NORDCARE調査)の結果分析を行い、日本社会福祉学会大会において以下の3つの報告を行った。 ①斉藤弥生・石黒 暢・吉岡洋子「介護労働環境の国際比較研究(1)-日本・スウェーデン・デンマークのホームヘルパーの裁量に焦点をあてて-」、②石黒 暢・斉藤弥生・吉岡洋子「介護労働環境の国際比較研究(2)-日本とデンマークの介護労働者の労働負担-」、③吉岡洋子・斉藤弥生・石黒 暢「介護労働者の実像に関する日本と北欧4カ国の国際比較-ホームヘルパー及び施設職員への質問紙調査から-」 また、11月~12月にスウェーデンのエーシュタ・ションダール大学から社会福祉研究者のエミリア・フォシェール准教授を招聘し、以下の研究会、セミナー等を実施した。 ①研究会「エーシュタ・ションダール大学における高齢者介護に関する研究と教育」②セミナー「高齢者介護のニーズ判定~日本とスウェーデンの高齢者介護現場から」③特別公開セミナー「スウェーデンの社会福祉と市民社会-高齢者介護とホームレス支援に焦点をあててー」(平成25年度近畿地域福祉学会大会特別企画)④研究会「日本のヒヤリング調査報告と今後の研究計画について」 また、昨年度に実施したデンマークの高齢者に対する予防的家庭訪問制度に関する調査結果を以下の論文にまとめた。石黒 暢「デンマークにおける予防的家庭訪問に関する考察―福祉情報化の視点から」,2014年3月,『社会政策』第5巻第3号
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに実施した調査の結果分析を進めることができ、北欧における高齢者介護のニーズ判定方法を高齢者介護政策の近年の動向のコンテクストから分析するための基礎的研究を遂行することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
26年度は最終年度であるため、調査結果をさらに詳細に分析し、研究の総まとめを行う予定である。今年度までに行った研究をもとに、北欧のニーズ判定がケアの現場に与えるインパクトの諸相をとらえるため、現地の研究者と議論をさらに重ね、学会報告、シンポジウムの開催などにつなげる。
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