研究課題/領域番号 |
23330190
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研究機関 | 鹿児島国際大学 |
研究代表者 |
田畑 洋一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (20163652)
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研究分担者 |
高山 忠雄 鹿児島国際大学, 福祉社会学研究科, 教授 (20254568)
田中 安平 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (20341662)
小窪 輝吉 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 准教授 (30144421)
岩崎 房子 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 講師 (60352473)
大山 朝子 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 准教授 (60708965)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 地域福祉 / 琉球弧 / 生活文化 / 地域支え合い活動 |
研究概要 |
本研究は琉球弧の福祉文化を抽出して地域づくり活動との関連性を考察し、全国に広がる過疎集落の再生の一助とすることを目的とした。 これまで、琉球弧における地域文化に関わる資料収集と島嶼集落の生活状況の調査を行った。本年度は琉球弧の島嶼集落における地域づくり活動とそれを支える生活文化の関係を明らかにするために聴き取り調査とアンケート調査を実施した。聴き取り調査では、福祉による地域づくりの先駆的事例として奄美大島A自治体のマップづくり活動への取り組みとその推移を、途上的事例として八重山諸島西表島の集落におけるマップづくりと支え合い活動を、未着手事例として奄美諸島のB島とC島の状況を調べた。アンケート調査では奄美大島の類似地域であるA自治体とD地区を対象に地域社会とのかかわりや近隣交流・見守り活動・防災意識等を調べ、住民主体の活動を始めたA自治体と従来型の行政主導の取り組みをしたD地区の比較を行った。 これまでの研究成果を踏まえ、地域づくりを支える文化要因として「結」「シマ」「郷友会」の概念を抽出した。地域づくりの際に住民の方々が相互扶助の動機として「結の精神(奄美諸島)」「ゆいまーる(八重山諸島)」を口にすることが多かった。また、「自分のシマのため」という「シマ」意識も地域づくりの支えになっていた。そして地域づくり活動に「郷友会(奄美:ゴウユウカイ、八重山:キョウユウカイ)」が連携することが散見された。このように琉球弧の島嶼では相互扶助を支える文化基盤に「結」の伝統と「シマ」の意識があり、集落と「郷友会」との連携によるネットワーク型共同体を形成していた。 今後の研究では琉球弧型の地域づくりに関する仮説をさらに検証していくことで、地域の生活文化を活かした地域づくりの在り方を明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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