本研究では、対話型授業に焦点を定め、(1)教師の対話方略の運用の仕方・変化、(2)創造的対話が生起するために不可欠な心的要因に対する子どもの気づき、(3)教師の認識論の違いと授業形態との関連、(4)批判的思考や共感性の育成の変化の様相を解明した。 その結果、(1)教師の対話方略の運用は子どもたちの対話力の水準に依存する,(2)対話の生起には、異なる考えを認め合う、他者の視点を共有し、自分の考えを省察することの重要性に気づく、(3)授業スタイルは、教師が抱く認識論に大きく依存する、(4)対話型授業の中では、創造的・批判的思考のみでなく、情動的な共感性も育まれることが分かった。
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