研究課題/領域番号 |
23330219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
八田 武志 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (80030469)
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研究分担者 |
濱島 信之 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (30172969)
長谷川 幸治 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50208500)
岩原 昭彦 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (30353014)
松山 幸弘 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20312316)
伊藤 恵美 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (00314021)
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キーワード | 中高年者 / 高次脳機能 / コホート研究 / 注意 / 記憶 / 言語流暢性 / 認知機能維持 / 生活習慣 |
研究概要 |
本研究は、平成23年時点で30年間継続されている名古屋大学八雲町研究の一端を心理学班として担うもので、中高齢者の高次脳機能について、その評価法の開発と、発達特性の検討、骨・筋運動系機能や遺伝子情報との関連を検討し、最終的には加齢に伴う高次脳機能低下を鈍化させる処方箋の構築が目的である。基本的には昨年度までの検診データの継続的蓄積を進めた。23年度に実施した具体的取組の一部は次の通りである。 (1)名古屋大学認知機能検査バッテリ(NU-CAB)を住民検診で実施し、過年度のデータに加える作業を行った。これは23年8月26日~28日の期間に実施し、約450名の受診があった。この認知機能検査に加え、日常生活習慣についての情報を得るために事前にアンケートを実施し、約900名の資料を得た。 (2)食習慣と認知機能に関する検討を行い、学術誌に掲載した。 (3)ライフスタイルと認知機能に関する関連の検討を行い、その結果、いくつかの行動様式と高次脳機能との関係が明らかとなり、その結果を国内外の学会および学術誌において公表した。 (4)これまでのデータに基づいて、注意機能や言語機能と前頭葉関連機能である尿漏れとの関連を確認し、国内外の学会および学術誌において公表した。 (5)遺伝子班が分析を開始した。SNP5点(TGF-β1、MTHFR、GSTM1、TGFB、SLC2A9)との間に、効果が確認された。D-CATによる検出力が高く、クリアーな結果が得られており、今後、学会、学術誌にて公表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料の収集は予定通り進んでいること、過去の認知関連データの個人別電子情報の一元化が進められたことにより、生活関連資料との分析が容易となり、8編の学術論文を作成できたこと、国際学会に於ける発表も順調に行えていることが理由である。
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今後の研究の推進方策 |
最終的な15年分の縦断的資料の蓄積との解析を進める予定である。また、遺伝子解析が順調に推移しており、今後は遺伝子情報を加えた加齢、生活スタイル、認知機能発達変化の相互関連を検討することを進める予定である。
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