研究課題/領域番号 |
23330234
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研究機関 | 環太平洋大学 |
研究代表者 |
山本 美紀 環太平洋大学, 教育学部, 准教授 (60570950)
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研究分担者 |
伊崎 一夫 環太平洋大学, 教育学部, 教授 (10574113)
根岸 一美 同志社大学, 文学部, 教授 (80097956)
寺尾 正 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90163899)
中村 滋延 九州大学, 芸術工学研究科(研究院), 教授 (90164300)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 音楽教育 / 芸術教育 / アートマネージメント / 地域連携 / 生涯教育 / 文化行政 / 伝統文化 / 国語科教育 |
研究概要 |
平成24年度には、小学校・短期大学とと教育プログラムの実践を行った。そのために、8月末から9月にかけてギルドホール音楽演劇学校「創造的音楽の夏季集中講座」に参加する等、ワークショップの技術的側面を学ぶと同時に、英国における芸術と劇場を結ぶ人材育成の場の視察・調査を行った。そこでの経験を生かし、≪ソヴァンマチャ≫を主題に、ダンスやメディア芸術、音楽をからませ、教育プログラムとして実践と分析を試みた。 研究実施状況①「悲しみの島」プロジェクト≪ソヴァンマチャ≫―「ラーマーヤナ」より―:H24年11月07日於:信愛女学院短期大学 音楽/メディア・アート制作:中村 滋延 弦楽四重奏曲「ソヴァンマチャ物語」、踊り:楳茂都 梅弥月、記録:弥園綾奈 統括:根岸一美 ②「悲しみの島」プロジェクト音楽とダンスのワークショップ 音楽≪ソヴァンマチャ≫とダンス ―「ラーマーヤナ」より―:H25年02月15日於:備前市立西鶴山小学校 統括:山本美紀 企画:根岸 一美(同志社大学文学部教授 大阪大学大学院名誉教授)踊りとワークショップ:MIDUKI (舞踏家:奥祥子) 中村茂昭(舞踏家)、記録:弥園綾奈(同志社大学大学院生)対象学年:3年 目的:来年度の校内コンサートに向けて、作品理解を深めるための事前指導。また、実践時には事前指導を受けた児童とうけなかった児童の受け止めの差を解析する予定である(解析方法は要考)。時間:音楽科授業時間を利用した1時限分(45分)構成:レクチャーとワークショップ このうち②は、H25年8月12日(月)に予定されているコンサートへの第1回事前授業として行った。 また、寺尾班ではH23年度に引き続き柏原市立堅霜小学校の大学院生による合唱指導、及びコンサート出演DVDによる記録映像の撮影を行い、過年度との比較研究を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請当初計画として、本研究においては以下のプロセスI、II、IIIを経て目的達成を目指してきた。I.学校や文化施設、及び芸術家・芸術団体との対話の機会を持ち、それぞれの経験と課題を共有し、教育現場・社会におけるニーズの把握に努める。 II.Iの中で、学校・施設の場の持つ特殊性を精査し、<持続可能な地域文化力>を育成するために、主として音楽やデジタル芸術を用いたプログラム内容を検討し、具体的な連携方法を探り、実践を行う。H23年度、H24両年度の研究成果として、本研究では「悲しみの島プロジェクト」と題した学校授業とコンサートを結びつけるコンテンツの独自制作を完了した。また、その実践は学校・ホール両方で、H25年度の夏に終了する予定である。 また、八尾市民会館(プリズムホール)と大阪フィルハーモニー交響楽団とで行われている学校にむけた派遣授業とコンサートについては、H25年度の研究協力が決定した。ここでは、これまでの当該機関による事業内容の公開、またコンテンツ作成の協力が得られる予定である。 さらに、京都フィルハーモニー室内合奏団との協力も得、保育園でのアウトリーチ型ワークショップとコンサートとの連携コンテンツも作成した。この実践についてはH25年度に実施予定である。 このことにより、幼児への実践(京都フィルハーモニー室内合奏団)、小学校への授業実践(「悲しみの島プロジェクト」)、中学校への授業実践(八尾市民会館(プリズムホール)と大阪フィルハーモニー交響楽団)と3つの段階でのプログラム開発の目途がついたと言える。このことにより、最終年度であるH25年度の研究にむけ、さらなる発展が期待できる状況が整ったため、進捗状況は順調であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
H23年度H24年度の研究成果をふまえ、今年度はアウトリーチ型のワークショップや授業とコンサートとの連携事例の研究と、コンテンツ制作を積極的に行っていく予定である。まず、幼児については京都フィルハーモニー室内合奏団のメンバーを、京都市内の2つの保育園(①円町まぶね隣保園:H25年6月20日京都市中京区 ②光の子保育園:H25年6月25日京都市伏見区)に派遣し、同室内合奏団が主催する「こどものためのコンサート」(H25年7月27日京都コンサートホール)につなぎ、事前アウトリーチによって、子どもの日常的な表現にどのように事前アウトリーチでの内容が反映されていくか実験を行う。また、小学生については、昨年度のダンスのワークショップに引き続き、≪ソヴァンマチャ≫に関わる映像と音楽についての事前授業を行い(H25年7月12日:備前市立西鶴山小学校)、その後「こどものための弦楽四重奏のコンサート」を行う予定である(H25年8月12日:岡山県立美術館ホール)。さらに、中学生については八尾市民会館(プリズムホール)と大阪フィルハーモニー交響楽団の研究協力を得、派遣授業とコンサートでの調査とともに、オーケストラについての事前・事後授業を想定したデジタルコンテンツ開発を行う予定である。 これらの研究実践を総合的に検証することにより、今年度は連携モデルを提示。また<持続可能な地域文化力>育成のための複数分野において応用可能な「連携型プログラム」を構築し、成果は学会等で発表し、シンポジウム等にて広く共有するとともに、書籍として刊行する予定である。
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