研究課題
研究目的は、国際理解教育の基軸概念の一つである「多言語・多文化主義」の立場から多言語・多文化に関する教材を開発することである。教材開発にあたって以下の3つの視点を重視した。第一に、ことばを「道具」としてだけでなく「対象」としてもとらえ、ことばのもつ「多様性」「身体性」「文化性」「問題性」といった特性に注視する、第二にヨーロッパの言語意識教材を参照しながらも、非言語、危機言語などのテーマを加味し、言語意識を軸にする、第三に小学校の総合的な学習の時間、地域の日本語教室、日本語学校、大学、教員研修、日本語教育指導者研修などの場での実践を想定する、である。本年度は、昨年度に引き続き、「ことばと感性」「ことばをとりまく問題」「ことば(日本語)と文化」「メタ言語能力」「小学校実践教材」という5つのテーマごとに教材を開発した。「ことばと感性」では、アイヌ語やモンゴル語チベット語アメリカ英語等25言語の音の教材「多言語で味わう(25の音)」やことばとイメージに関する教材、世界の民話についての教材を開発した。「ことばをとりまく問題」では、「自分にとってたいせつなことば」「世界に言語はいくつある?」「世界の言語ランキング」や英語に関する教材等7つの教材を作成した。「ことば(日本語)と文化」では、挨拶、多様な文字、語彙が表す社会・文化・世界の切り取り方、バリエーション、視点、談話という5項目について教材を開発した。メタ言語能力教材としては「月の名前」「否定マーカー」「外来語(借用語)と日本語の関係」「世界の都市・国の名前」「国、首都」を作成した。小学校実践教材では「世界の挨拶」「12か月の言い方」「おもしろ言語カルタ」「言語クイズ」「文字を書いてみよう」「いろいろなことば」「自分ことばマップ」を作成した。さらに、ウェブサイトを開設し、開発した教材は全て掲載して一般利用を可能にした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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グローバル教育
巻: 第15号 ページ: 44-57
日本語教育
巻: 155 ページ: 5-19
言語政策
巻: 9 ページ: 42-64
国際理解教育
巻: 19 ページ: 3-12
近畿大学教養・外国語教育センター紀要(外国語編)
巻: 第3巻2号 ページ: 155-167
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