研究課題/領域番号 |
23330252
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
礒田 正美 筑波大学, 人間系, 准教授 (70212967)
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研究分担者 |
清水 静海 帝京大学, 文学部, 教授 (20115661)
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10400657)
松嵜 昭雄 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10533292)
小原 豊 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (20375455)
岸本 忠之 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (50324025)
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キーワード | 持続発展 / 防災教育 / 授業研究 / 数学的モデル化 / 教材開発 / 統計教育 / 人材養成 / アジア太平洋経済協力 |
研究概要 |
「持続発展教育(ESD)」は理科・社会科などの主題とみなされ、教育課程上全教科に要請されながら数学教育では途上の研究領域である。他方、アジア・太平洋経済協力APECでは、温暖化や人間関係よりむしろ経済自由化に伴う相互成長戦略を築く目的でこの主題に対する数学・理科教育上の共同研究が要請されている。また、APECでは防災教育も求めている。特に、新興国・途上国は、教師が指導内容に対する的確な学力を備えていない場合があり、子ども以前に、教師の基礎学力の向上も求められている。また、数学教育の指導理論、教育課程理論を基盤にした教材研究力が欠落している教師の存在も問題視されている。本研究では、統計・数学的モデリングなどを利用し「問題解決力・戦略的思考力を高めること」を目的に、数学SD(持続発展)問題に係る数学科国際共同研究を次の年次計画で実施し、日本とAPEC関係国における持続発展(SD)問題への数学教育研究基盤を築く。その一環として、本年度は、防災教育にも焦点を当て、ブルネイ調査、タイ調査、ベトナム調査、メキシコ調査、インドネシア調査、チリ調査、台湾調査、フィリピン調査を行うとともに、タイ・ウボンラチャタニ大学で行われたAPEC会合で教科書開発に係る成果報告を行った。また、防災教育を主題に教材開発を進め、震災、統計、モデリングを主題にAPEC会合を筑波及び東京で2月に実施し、成果報告を行った。調査経費、会合経費がAPEC及び関係国から支援されたことで、本年度予定の成果について一層充実した成果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は、マッチングファンドであるAPECプロジェクトにおける日本側研究を推進するものであり、本科研費にかかる評価のインディケータは、APEC域内における日本側がリードする研究成果をあげているか否かにある。APEC側から震災に対する防災教育に係る研究開発プロジェクトを進めることになり、日本側は同プロジェクトをリードする研究開発を担うことになり、基調講演者をはじめ日本側がリードする体制を築くことができた。
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今後の研究の推進方策 |
持続発展問題の中でも、引き続き「防災教育」を中心に取り組む中で、統計、数学的モデル化教材の開発を推進することが、成果をあげる方途である。
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