研究課題/領域番号 |
23330252
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
礒田 正美 筑波大学, 人間系, 准教授 (70212967)
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研究分担者 |
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10400657)
松嵜 昭雄 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10533292)
清水 静海 帝京大学, 教育学部, 教授 (20115661)
小原 豊 関東学院大学, 人間環境学部, 准教授 (20375455)
岸本 忠之 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (50324025)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 数学教育 / 授業研究 / 教材開発 / 防災教育 / 数学的モデル化 / 統計 / APEC / 国際研究者交流 |
研究概要 |
「持続発展教育(ESD)」は全教科で要請されながら数学教育では途上領域である。他方、アジア・太平洋経済協力APEC では、むしろ経済自由化に伴う成長戦略を築く目的で「持続発展(SD)」に係る共同研究が要請され、防災教育が包摂された。本研究では、統計・数学的モデリングなどを利用し「問題解決力・戦略的思考力を高めること」を目的に、数学持続発展(SD)問題に係る数学科国際共同研究を次の年次計画で実施し、日本とAPEC関係国における持続発展(SD)問題への数学教育研究基盤を築く。そのために、持続発展への問題解決力・戦略的思考力を育てる上で、教師が求められる素養を備えているかを調査するとともに、防災教育も視野に「持続発展(SD)」教材集を作成する。内容論、指導法、教育課程理論の三者にまたがるSD問題集による教員研修方法を開発する。教師のSD 問題解決力を育成する電子教科書を開発し評価する。 4月・8・10月 東南アジア教育大臣機構SEAMEO数学教師研修センターQitep in Mathセンターでインドネシアを中心とした震災対策問題の作成について協議した。5月アジア太平洋経済協力APEC教育大臣会合にて昨年成果を日本政府ブースにて展示報告した。7月 数学教育世界会議にて本科研費成果報告の場であるAPEC防災教育プロジェクトブースを設けて、昨年成果の報告を進めた。教材開発を進めた(~8月)。9月 タイのAPEC防災教育プロジェクト成果発表会にて成果報告を行った。9月~1月 教材開発を進め、電子教科書化を進める。2月 今年度の成果報告会を行い、成果のとりまとめた。APEC人材養成部門会合で成果を報告した。 特に5月のAPEC教育大臣会合では、本プロジェクトを基盤とする日タイ提案APECプロジェクトが筆頭で絶賛された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は日本政府、タイ政府が提案するAPEC防災教育・数学教育授業研究プロジェクトに対する貢献を目的に行われる研究である。成果が内外に裨益する効果をあげていることに対して、2012年APEC教育大臣会合共同声明において、APEC授業研究プロジェクトが絶賛された(文京ニュース等に掲載)ことから、本研究の貢献は大きい実績が確認される。その意味では、当初計画以上の成果をあげているといえる。他方で、APECプロジェクトが教材開発に焦点を当てている現状から、その要請に応えるべく、本科研費による研究自体も教科書開発に一層重点化する状況にある。その意味で、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、日本政府、タイ政府が提案するAPECプロジェクトが、マッチングファンドであり、研究代表者が所属する機関に研究費が一切入らない状況において、APECプロジェクトに対する国内関係者の研究開発を実施し、APECプロジェクトでAPEC域内の教育改善をリードする目的で行われている。APEC教育大臣会合が20012年5月に実施され、そこでの方針に準じてAPECプロジェクトの推進が求められることから、引き続き、そのAPECプロジェクトの方針に沿って、本研究主題のもとで効果的な研究開発を実施していく。
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