研究課題/領域番号 |
23330264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)
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研究分担者 |
千々岩 浩一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
田中 智生 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (00171786)
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 大学院・学校教育学研究科, 教授 (40224290)
吉村 宰 長崎大学, アドミションセンター, 准教授 (40314661)
平瀬 正賢 長崎大学, 教育学部, 准教授 (00452855)
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キーワード | 学習基盤 / 基礎力 / 視写 / 国語教科書 / メモ / 作文 / デジペン / モジュール |
研究概要 |
1.視写実態の継続的観察と追跡 五島市三井楽小学校2年生と3年生に、9~12月の期間、モジュール単位(10分×25回程度)で継続的に国語教科書教材(国語科授業と平行して)の視写をデジペンを使用して行ってもらった。 その結果、次のようなことが裏付けられた。 (1)視写字数を多く書くことができる児童は語あるいは文節単位で書字している。しかも、書き誤りが少ない(文意を「理解ができている」)。 (2)視写字数が伸びない児童は、1字を読み、1字を書く、1字を読み、1字を書く……サイクルで、書字している。しかも、書き誤りが多い(文意を「理解ができていない」可能がある)。 以上は、従来は、基礎学力を形成するという理由で、教師が経験を勘で行っていた視写を、実証的に解明する糸口を含んでいる。 2.[「話を聞く」→「メモを取る」→「作文する」]の視覚化 模擬記者会見の場を設定し、長崎大学附属小学校5年生に、話を聞き、メモをとり、そのメモに基づいて作文をするという活動をデジペンを使用して行ってもらった。 その結果、次のようなことがわかった。 (1)話の内容を、名詞や略語等でメモする者と、聞いたままをメモする者がいる。 (2)話の流れにそって、上から下に、メモしていく者と、内容によってグルーピングしながら(上に行ったりしたのに行ったり)メモしていく者がいる。 以上が、作文の質と、どのような連関をもっているのかについては、今後の課題です。 なお、デジペンシステムについては、日立製作所中央研究所との共同によって、開発している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
デジペンの利活用に関して、別プロジェクトで雇用されている支援員が協力してくれたことが大きな要因である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、上記めような支援員が常駐していないので、方策を探っている。 研究目的及び意義の共通理解を深めるためにも、研究以外でのコミュニケーションが大切であることを実感している。
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