本研究は、聴覚障害児のテクスト読みにおけるメタ認知の方略に関する研究の一環として、読書力の高い聴覚障害児のテクスト理解の方略を、テクスト変数の側面から検討したものである。 研究の結果、読書力の高い聴覚障害児は、物語文・説明文・詩文のようなテクストの種類に示されるように、読書力の低い聴覚障害児と異なるメタ認知方略を用いてテクストを認知すること、また、テクスト書記方向、テクスト挿絵、テクスト難易度といったテクスト体制の変化に対応した積極的な方略を用いながら、テクストを効率よく理解していることが示された。
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