研究課題/領域番号 |
23330274
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
上原 景子 群馬大学, 教育学部, 教授 (40323323)
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研究分担者 |
中野 聡子 広島大学, アクセシビリティーセンター, 特任講師 (20359665)
金澤 貴之 群馬大学, 教育学部, 教授 (50323324)
HOOGENBOOM RAY 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (80436295)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 聴覚障害児支援 / 聴覚障害学生支援 / 英語教育 / 英語活動 / 字幕呈示 / 情報保障 / 音声認識 / 英語字幕 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,聴覚障害をもつ小中学生の英語学習支援の手段として,「教育現場で活用できる効果的な英語の字幕呈示方法」を開発することである。小学校高学年で必修の外国語活動(以下,英語活動)は,音声を主体とした英語への慣れ親しみを主な目的としており,これを踏まえて中学校以降の英語教育が行われている。英語教育は英語におけるコミュニケーション能力の育成を目指し,授業で英語が多用されている。こうした状況下では,資料を増やすなどの従来の支援方法は十分ではなく,小中学校で活用できる英語の音声を文字化した情報保障による支援方法の開発は急務である。 平成26年度は,研究組織全体で研究計画,分担,調査・実験項目等を確認した後,以下を行った。(1)小学校英語活動(5・6年生)および中学校英語(1~3年生)の授業実践の観察・調査の続きとその分析,(2)「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」が発表され,平成26年度から逐次推進され始めたため,群馬県の英語教育の動向に関する情報収集,(3)群馬県内の聴覚障害児教育に関する情報収集(4)健聴者と対比した「聴覚障害者の日本語の読みの特性」のまとめ,(5)健聴者と対比した「聴覚障害者の英語の読みの特性」のまとめ,(6)眼球運動測定装置を用いた「日本人英語学習者の英語の読みの特性」のデータ収集の続きと分析,(7)眼球運動測定装置を用いた「英語母語話者の英語の読みの特性」のデータ収集の続きと分析,(8)普通学級における聴覚障害児の英語学習支援の手立ての項目に関する検討,(9)次年度の研究計画の確認
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度もほぼ当初の計画通り,研究計画・分担・協力体制の確認の3点から研究体制の整備を行うことができた。また,「英語の読み方」の検証の実施項目・方法と「英語の学習状況・習熟度」の把握方法・手順を確認しながら,研究を推進することができた。「英語の学習状況・習熟度」の把握においては,「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」が発表され,平成26年度から逐次推進され始めたことから,群馬県における英語教育の動向に関する情報をより多く収集することに努めた。 聴覚障害者の日本語と英語の読みの特性の把握に関しては,昨年度に引き続き,データの収集を行うことができた。このデータの収集では,眼球運動測定装置を用い,日本人学習者の英語の読みと,それに対応する日本人学習者の日本語の読み,および英語母語話者の英語の読みに関するデータを収集することができた。 昨年度の眼球運動の実験の成果のうち,特に,英語と日本語の読みでは二言語間の統語的な相違点が大きな影響を及ぼす可能性があることについてより詳しい情報を得るためのデータ収集を行った。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の前半は,これまで4年間の研究成果を踏まえ,小中学校における英語の学習状況や習熟度,聴覚障害児の支援状況の実際に関する情報収集とその分析の続きを行う。特に,「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」が平成26年度から逐次推進され始めたため,群馬県における英語教育の動向に関する情報の収集を続け,聴覚障害児の英語学習への影響を考える。また,これまでの収集した眼球運動のデータを基に,語彙情報へのアクセス,読解時のチャンキング,読み易い改行に関する実験・調査の続きを行う。その際,平成26年度の実験結果を受けて行っている「英語と日本語の読みでは二言語間の統語的な相違点が大きな影響を及ぼす可能性があること」,文情報処理の観点からの検証を行う。また,普通学級における聴覚障害児の英語学習支援の手立ての項目に関して,字幕呈示以外の側面も含めて,検討を重ねる。 平成27年度は本研究の最終年度であるため,後半には,研究の総括を行い,成果を発信する。
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