研究課題/領域番号 |
23330277
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
肥後 祥治 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (90251008)
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研究分担者 |
二宮 信一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80382555)
有川 宏幸 新潟大学, 教育学部, 准教授 (80444181)
坂井 聡 香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
衛藤 裕司 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (00284779)
大杉 成喜 熊本大学, 教育学部, 講師 (10332173)
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キーワード | 地域療育 / 特別支援教育体 / CBR / パラダイム / システム構築 |
研究概要 |
本研究の目的は、障害児乳幼児のための地域療育および、学齢期を中心とする特別支援教育体制を設計・展開していくため必要となるパラダイムを実践的に模索することである。実際には「地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)」の視点が有望な考え方となると考えているが、CBR以外のコンセプトによる地域における支援、特別支援教育体制の構築の可能性も視野に入れながら実践研究を進めてきた。以下に各実践研究領域における本年度の研究の進捗状況を記載する。 地域療育ネットワークの展開と拡張:この領域では、A市内において機能化している地域ネットを拠点に、他の地域ネット立ち上げへ支援のための第2回地域発達支援ネットワーク活動報告会実施のための情報提供を実施し、側面から運営の支援を行った。また、B県C島において、CBRプログラムの説明会を行政担当者、保護者、学校関係者に対して実施した。 子育て支援プログラムの導入:親トレーニングプログラムの6カ月後のフォローアップの実施と、D市内における子育て支援プログラムの導入を検討するために保健所の関係者との協議を開始した。 校内委員の活性化とコーディネーター・ネットワークの機能化にむけた分析:E市の巡回指導員へ技術的支援を行うことを通して支援実績を積み、E市教育委員会に研究対象地域となってもらうことが可能となった。 授業研究と生徒指導連携事業の実践分析と地域の住民運動による障害生徒の就労推進事例の分析:この両分野も引き続き資料の収集を継続している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、研究の初年度であったにも関わらず研究代表者の転勤、研究費受諾上の不安定な状況があり、年度中盤ごろまで、進行が遅れぎみであったが、年度後半に入り研究フィールドの確保や継続した情報収集、新たな研究の企画等がだされることによって、少しずつ全般的な遅れを取り戻しつつある。次年度の研究実施の足がかりを確定することができたことは、本年度の大きな進歩と評価できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
各研究分担者の研究や研究代表者の研究が進められていく中で、研究の領域を再整理、統合する中でより研究テーマであるパラダイムの検討に近づけるのではないかと考えている。初年度の研究実践と今後の方向性について再度研究推進のための青写真を、研究分担者と論議する必要を感じている。次年度にこのための場を早々に計画し実施する予定である。
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