研究課題/領域番号 |
23330277
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
肥後 祥治 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (90251008)
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研究分担者 |
衛藤 裕司 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (00284779)
大杉 成喜 熊本大学, 教育学部, 講師 (10332173)
二宮 信一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80382555)
有川 宏幸 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (80444181)
坂井 聡 香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 地域療育 / 特別支援教育体制 / CBR / パラダイム / システム構築 |
研究概要 |
本研究の目的は、障害児乳幼児のための地域療育および、学齢期を中心とする特別支援教育体制を設計・展開していくため必要となるパラダイムを実践的に模索することが目的である。実際には「地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)」の視点が有望な考え方にとなると考えているが、CBR以外のコンセプトによる地域における支援、特別支援教育体制の構築の可能性も視野に入れながら実践研究を進めてきた。以下に各実践研究領域における本年度の研究の進捗状況を記載する。 地域療育ネットワークの展開と拡張の領域では、A市内において機能化している地域ネットを拠点に、他の地域ネット立ち上げに向けた情報支援をおこなった。また、B県C島における親トレーニングプログラムを実施しその効果の検証を行った。 子育て支援プログラムの導入の領域においてはABA親トレーニングプログラムの第2期トレーニングの実施と3カ月後のフォローアップを行い、実施プログラムの有効性の確認をおこなった。また、D市内における保健師、保育士、福祉関係機関らが行っている研究会の支援を行い、地域における子育て支援プログラムに関する啓蒙や紹介を行った。このことがきっかけの一つとなり次年度のABA親トレーニングプログラム実施に向けての自治体の協力を得ることが可能となった。 また、今年度から、障害当事者によるセルフ・ヘルプグループの可能性と役割に関する研究をスタートさせ、これらの方法論の有効性と課題について継続した資料収集を開始することになった。さらに、地域の学校における授業研究と校内の校務分掌の有機的統合、地域の住民運動による障害生徒の就労推進事例の分析の両分野も引きづき資料の収集を継続している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始の2年目に当たる本年は、分担研究者が各フィールドにおける継続的な、情報収集を進めており、研究実績を積み上げているところである。本研究は単なる理論研究ではなく、実際のフィールドでの調査や臨床実践等から、演繹的に理論を目指すものであり、まず、実践研究の蓄積が必要となる。その点では、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、これまで行ってきたフィールド研究や学校現場等における臨床実践を継続する部分と、整理し首足される部分、さらに必要と思われる実践等の洗い出しを今年度の状況を見直しながら、検討する必要がある。ここまで、おおむね順調に進展しるので、次年度の全体会議でこの点に関する整理とコンセンサス形成を行う必要がある時期にきていると考えられる。
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