研究概要 |
1.北海道大学の朝倉政典氏との共同研究によって、半安定族からなる単体的スキーム上のp進Tateひねりの基本性質について進展が得られた。半安定族からなる単体的スキーム上でp進Tateひねりを考えることは、一般のスキーム上のp進Tateひねりを考える上で必要不可欠な要素である。また上記の成果をさらに進展させて、ある種の楕円曲面のp進レギュレーターを極めて具体的に表示する研究も視野に入ってきている。これは以下の「13.研究発表」欄に記入した朝倉氏との共同研究の続きもである。 2.東京工業大学の齋藤秀司氏との共著によって図書「代数的サイクルとエタールコホモロジー」の執筆を行った。この本では同氏との共同研究で培った代数的サイクルとサイクル写像についての基礎理論などを解説している。同書は現在査読者数名によって原稿のチェックが行われている。 3.望月哲史氏(東洋大学非常勤講師)と三内顕義氏(東京大学特任研究員)をパートタイム研究員として雇い、セミナーの運営・研究の補助を行ってもらった。この両名を同時に雇ったことにより、両名の共同研究が進展した。「Sannai, A., Mochizuki, S. : homotopy invariance of higher K-theory for abelian categories」は今年度の進展の1つであり、現在雑誌に投稿中である。
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