研究課題/領域番号 |
23340007
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
尾角 正人 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70221843)
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研究分担者 |
中西 知樹 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (80227842)
国場 敦夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70211886)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 可積分系 / 量子群 / 団代数 / 組合せ論的表現論 |
研究実績の概要 |
今年度の「国際研究集会の開催」は、9月9日~11日に名古屋大学において「Infinite Analysis 14: Summer School on Cluster Algebras in Mathematical Physics」と題して行った。団代数はもともと量子群の表現論に関連してでてきた概念であるが、近年はいろいろな分野に結びついている。この研究会では特に数理物理との関係に焦点をあてて、6人の講演者に1時間講演を3回行っていただいた。48名(うち海外からは10名)の参加者があり、有意義なスクールとなった。もうひとつ3月9日~11日に大阪市立大学において「数学・物理における可積分系の諸相」と題して、国内向けのミニワークショップを開催した。こちらは33名の参加者があった。 以下、研究代表者、分担者各々の今年度における研究概要を簡潔に述べる。 尾角はKirillov-Schilling-Shimozono全単射の相似性を調べ、この写像の連続化を考察した。 中西は団代数の基礎と応用の研究を行い、シュレーディンガー方程式の単純極におけるストークス現象の団代数による定式化等を研究した。 国場は四面体方程式の2次元簡約を考察し、一般化量子群の表現が現れることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の研究会は国際研究集会を夏に一回、国内向けワークショップを3月に一回行った。9月のものは数理物理における団代数をテーマに、6人の講演者が毎日1時間ずつ3日間講演するというスクール形式で行った。3月のものは通常のワークショップ形式で行った。どちらも可積分系の研究者が多く集い、成功したといえる。研究代表者、分担者の研究計画の実行についてもおおむね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の「国際研究集会の開催」は、8月または9月に行う予定としている。テーマは最終年度であることを考慮し、比較的広い範囲のトピックを集めて総括的な研究会を開く予定である。準備についてはやや出遅れているが、研究代表者、分担者間で連絡を密にとり計画を急ぐ。代表者、分担者各々の研究計画も、最終年度であることを考慮し、各自の研究を総括することも盛り込む。
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