研究課題/領域番号 |
23340021
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
原田 昌晃 山形大学, 理学部, 准教授 (90292408)
|
研究分担者 |
宗政 昭弘 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50219862)
|
キーワード | 組合せ論 / 自己双対符号 / 格子 / デザイン |
研究概要 |
代数的符号理論は、代数的な立場で研究を行なう符号理論のことであり、その中でも特に代数的な研究が古くから多く行なわれているself-dual codeの研究を、整数論との関係も深い対象のunimodular latticeの研究と関連付けて行なうことが本研究の中心的な柱であった。 まず、他の分野との関連を意識しself-dual codeの分類に取り組んだ。具体的にはbinary self-dual codeの分類は、現在のところ、長さ36まで完成しているが、分類方法の精密化や計算の高速化を図ることで、長さ40のdoubly even self-dual codeの分類を完成させることが出来た。Doubly even self-dual codeが存在する一つ前の長さの32の分類は1993年にConway達によって完成されたが、彼らの分類から20年近く経って分類を進展させることが出来た。その後、この分類から得られる他の組合せ構造の考察を行なったが、特に、長さ40のextremal singly even self-dual codeの分類問題をこの分類結果に帰着させることが出来、その分類を完成させることが出来た。 当初の目標であったself-dual codeの問題についてはこの時点で予定した以上の結果が得られたので、今後はself-dual codeの研究を、整数論との関係も深い対象のunimodular latticeの研究と関連付けて行なう。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の研究実施計画で最初にやる予定だったことは、self-dual codeの分類問題に取り組むことであった。長さ40のdoubly even-selfdual codeの分類を完成(論文を投稿中)させて、さらにその分類結果より長さ40のextremal singly even self-dual codeの分類を完成させることが出来ていることが主な理由である。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の目標であったself-dual codeの問題については予定した以上の結果が得られたので、今後はself-dual codeの研究を、整数論との関係も深い対象のunimodular latticeの研究と関連付けて行なうことを行なう。また、従来の代数的符号理論とは全く異なる手法での研究が行なわれている低密度パリティ検査符号や量子符号などの新しい研究対象への応用(関連)を確立することで代数的符号理論における新たなる発展を目指す。
|