太陽の対流層内部の磁気熱対流と差動自転について、独自開発したシミュレーション=コードで、星全球計算を実施した。音速抑制法と、理研「京」をもちいた、世界最高解像度計算により、対流層中層付近での乱流構造が表面からの影響をうけて、小スケールが卓越していること、この流れにともなって強い磁場が増幅されており、いわゆる局所的ダイナモ機構がはたらいていること、がわかった。さらに、太陽差動自転の「表面勾配層」の実現に成功し、乱流と子午面循環流とによる角運動量輸送の拮抗できまることを明らかにした。そして、乱流によって生じる磁場が、乱流そのものに揺り返しを与え、結果として熱輸送に大きく影響することがわかった。
|