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2013 年度 実績報告書

格子QCDによるK中間子崩壊振幅の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23340054
研究機関筑波大学

研究代表者

石塚 成人  筑波大学, 数理物質系, 准教授 (70251030)

研究分担者 宇川 彰  筑波大学, 数理物質系, 教授 (10143538)
吉江 友照  筑波大学, 数理物質系, 准教授 (40183991)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード格子QCD / K中間子崩壊振幅 / 素粒子標準模型
研究概要

本研究の目的は、K中間子崩壊振幅を格子QCDにより計算し、素粒子理論において未解決問題であるΔI=1/2則の研究、および CP非保存パラメータを標準模型から求めることである。平成23,24年度に行った計算法の開発をうけ、平成25年度は崩壊振幅の本格計算を行った。計算は、格子サイズ L=3fm、格子間隔 a=0.097fm、π中間子質量 m=280MeV の元で行った。
崩壊振幅の計算では、非連結ダイアグラムの統計揺らぎが非常に大きく、それを押さえる計算方法の開発が崩壊振幅計算の鍵である。平成23,24年度研究によって、ホッピング定数展開法と、truncated solver法を用いることにより、統計揺らぎを 1/10程度まで小さく出来る事が分かった。平成25年度の計算ではこれらの方法を用いた。
我々の得た結果は以下である : ΔI=1/2崩壊振幅 : Re(A0)=(98±35)e-8 GeV、ΔI=3/2崩壊振幅 : Re(A2)=(2.650±0.035)e-8 GeV。これらの実験値は以下である : Re(A0)=33.2e-8 GeV、Re(A2)=1.48e-8 GeV。計算の難しい Re(A0) に関しても統計誤差約25%で計算できているおり、その大きさを論じる事ができるまで統計誤差を押さえる事に成功した。これは格子QCD計算において画期的な成果である。しかし、我々の結果は実験に比べ大きい値を取っている。また、CP非保存パラメータの結果は Re(ε'/ε)=(-0.24±0.30)e-3 であり、実験値 : 1.65e-3 を再現できていない。これらは、我々の計算が現実のクォーク質量より重い質量での計算であった為だと考えられる。いくつかの異なるクォーク質量の元での計算を行い、質量依存性を調べ、現実のクォーク質量での物理量を求める事が課題として残った。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Calculation of K→ππ decay amplitudes with improved Wilson fermion2013

    • 著者名/発表者名
      N.Ishizuka, K.I. Ishikawa, A. Ukawa, T. Yoshie
    • 雑誌名

      Proceedings of Science

      巻: PoS(LATTICE 2013) ページ: 474 ( 1 - 7 )

    • 査読あり
  • [学会発表] Calculation of K→ππ decay amplitudes with improved Wilson fermion2013

    • 著者名/発表者名
      Naruhito Ishizuka
    • 学会等名
      31st International Symposium on Lattice Field Theory
    • 発表場所
      Mainz, Germany
    • 年月日
      20130729-20130803

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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