研究課題
ホール・マスクとX線CCDカメラを用いる、突発X線天体検出に特化した広視野カメラのプロトタイプを製作し、複数の銅箔マスクについて性能評価実験を行なった。厚さ25 μmの銅箔にピコ秒レーザなどを用いて最小35 μmのホール・パターンを加工し、銅箔マスクを製作した。加工はコバヤシ精密工業と協力して行なった。銅箔マスクのテスト・パターンを複数製作し、X線CCDカメラにマウントして広視野カメラのプロトタイプとした。真空チェンバー内に設置し、-40℃までCCDを冷却し、55Fe等の密封放射線源を真空チェンバーのベリリウム窓の外、プロトタイプ・カメラの視野内に設置して、X線を照射し、性能評価実験を行なった。撮像データをFITS形式で取得するシステムを構築し、ホール像を再現した。また実体顕微鏡システムを用いる、マスクの検査とアライメントのための設備を設置した。成果を国内学会・国際学会で発表し、科学的成果を広く知らしめる一般向け科学解説書を3冊、執筆・発行した。現在稼働中の広視野X線天体モニタ・ミッションであるMAXIによって検出された新型ノバの発見論文を発表した。
2: おおむね順調に進展している
平成25年度分の研究目的の達成度から判断して、平成24年度分の研究目的はおおむね順調に進展していたと考えられる。
予定どおり推進する。
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Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 64 ページ: 32-46
10.1093/pasj/64.2.32