研究課題/領域番号 |
23340081
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
CASOLINO Marco 独立行政法人理化学研究所, EUSOチーム, チームリーダー (10598163)
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キーワード | 宇宙線 / extended air shower |
研究概要 |
2011年度は、観測装置のデザイン設計と観測実施場所について検討および決定を行った。本研究は、関連するJEM-EUSOミッションの国際組織の協力のもと実施されることとなった。観測装置では、1m×1m厚さ8mmの四角いフレンルレンズを3枚用いた光学系で、焦点面検出器に集光する。レンズ素材として、紫外線透過型アクリルを用いる。焦点距離は、2.5mとしている。光学系の視野は、±6°となっている。これは、次に述べる焦点面検出器の検出面の大きさに相当している。得られるスポットサイズは、2.0mm(RMS)であり、ピクセルサイズの2.8mm角よりも十分に小さいものとなっている。焦点面検出器の大きさは、16.7cm×16.7cmで、その面に配置した2304ピクセルからの信号をそれぞれ独立に信号処理する電子回路で構成される。信号処理用電子回路では、ASICによりAD変換を行いFPGAへ送る。FPGAは、CPUにより制御され、ASICからのデジタル信号の計数とメモリへの記録制御を行う。気球実験は、フランスのCNES(French Space Agency)で採択され、2013年から数回のフライト実験をする予定になっている。最初の技術試験的フライト実験は、Kiruna(Sweden)から実施する予定である。気球のPhaseA研究のレビューは、Touloseで2011年1月に行われ、フランスのCNES(French Space Agency)での良好の結果を得た。これを受け、CNESよりPhaseBへの移行の承認がおり、2012年3月1日よりPhaseBをスタートしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
いまのところ、問題になるよう技術的課題は発生しておらず、予定どおりに進行しているため。
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今後の研究の推進方策 |
2012年度は、センサーである光電子増倍管と電子回路群を統合して、焦点面検出器を構築し、光学系と組み合わせ、気球用望遠鏡システムを構築する。最終的な組み立ては、Touloseで行う予定である。
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