カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン物質は、既存物質にはない特徴を有している。そこで本研究では、ナノカーボン物質を舞台に、その特異な量子状態を観測、新たな機能性・物性の発現を目指して研究を行った。その結果、1)電気化学ドーピングの手法を利用しこれまで観測されていなかった負の荷電励起子(トリオン)が存在すること、2)カーボンナノチューブのトリオンは、空間局在しており0次元的に振る舞っていること、3)従来低いとされてきた発光効率を18倍(18%)まで劇的に高めること、などの研究成果を得た。
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