本研究では、大陸リソスフェアを考慮した三次元球殻マントル対流の数値シミュレーションを行った。その結果、予めマントルの表層に設定した高粘性の超大陸が分裂した後、それぞれの大陸が移動し、やがて計算開始から約6億年後に、それらの大陸が再び一つに集まって新しい超大陸が形成された。この結果は、実際の地球に近い大陸移動の様子(つまり、超大陸サイクル)を計算機の中で再現できたことを意味する。また、超大陸サイクルの原動力が、マントルの熱対流運動のみならず、大陸プレート周辺の海洋プレートを含む地球上の全プレートが複雑に相互運動することによって生まれるプレート境界力であることも分かった。
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