研究課題/領域番号 |
23340153
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
石川 正弘 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 教授 (70232270)
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研究分担者 |
佐藤 比呂志 東京大学, 地震研究所, 教授 (00183385)
伴 雅雄 山形大学, 理学部, 教授 (50208724)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ひずみ集中帯 / 地殻 / 下部地殻 / 地殻構造 / 日本海東縁 |
研究実績の概要 |
東北本州弧および日本海東縁ひずみ集中帯の地殻構成岩石モデルを検討した. 東北本州弧中軸部の下部地殻は日本海東縁沿や北上山地よりも高いVp/Vsで特徴づけられる.主要造岩鉱物の弾性波速度と地震波モグラフィーを比較した結果,東北本州弧中軸部下部地殻の主要構成鉱物は角閃石と斜長石であり、角閃石はんれい岩や角閃岩が代表的な構成岩石であると推測できる.東北日本中部域の第四紀火山について,地殻下部が溶融して生成されたデイサイト質の噴出物の岩石学的(斑晶組み合わせと全岩組成)を基に,源岩について検討したところ,フロント側と背弧側で明確な差異はなく,主に角閃石はんれい岩の溶融で説明できるという結果が得られた. 日本海東縁の下部地殻の地震波速度分布は,東北本州弧中軸部と大半が重複するが, P波速度およびS波速度ともに相対的に高速度側に,そして僅かながら低Vp/Vs側に分布しており,日本海東縁の下部地殻は斜長石とに加えて斜方輝石角閃石はんれい岩から構成されると解釈される. 最上部マントルの日本海東縁沿岸域の地震波速度分布は,東北本州弧中軸部と比較して相対的に高Vp/Vs側に分布しているのが特徴である.主要造岩鉱物の弾性波速度と比較した結果,この地震波速度域は,単斜輝石の速度とほぼ同じであるので,代表的な構成岩石の候補として単斜輝石岩が考えられる.もうひとつの解釈としては,かんらん石に富むトロクトライトまたはかんらん石と単斜輝石に富むかんらん石はんれい岩が最上部マントルの代表的な構成岩石とするものである.何れにしても日本海東縁沿岸地域には,日本海拡大に伴って形成された東北本州弧のリフト活動期にモホ面深度付近に形成された沈積岩が大規模に分布していると本研究から示唆される.
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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