研究概要 |
メソ化合物である4,5-エポキシシクロヘキサ―1-エンに対し、独自に開発した銅(I)-N,N-二座シッフ塩基錯体触媒(5 mol%)存在下にt-ブチル過安息香酸を用いてアリル位に不斉酸素導入反応を行うと(3S,4S,5S)-3-ベンゾイロキシ-4-エポキシヘキサ-1-エンが化学収率54%、不斉収率84%eeで得られた。ベンゾイル基をp-ニトロベンゾイル基に変換した後、再結晶をすることにより光学純度を100%にできた。 次に、エポキシドを水で開環し、続いて二重結合部分をオゾン酸化することにより鎖状の三連続光学活性トリオールを合成した。この方法はオキシピリン類の合成に有効である。
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