シクロメタレート型イリジウム錯体を発光素子に用いて酸素を検知する膜の開発を行った。膜の製造には、イリジウム錯体と層状無機物質(粘土鉱物:合成サポナイトやモンモリロナイトなど)とのハイブリッド化によるLB膜製造方法を適用し、膜製造の最適化を検討した。ナノメートルオーダーの堅固な膜の製造に成功し、イリジウム錯体は単一膜でも十分高い発光性や酸素に対する応答性を示すことがわかった。さらに人工積層法の開発によって、3種のイリジウム錯体の積層順番を変えた多層膜を用いることにより、酸素分圧の大きさによって発光波長の変換が起こる多色発光センシングに成功した。
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