研究課題/領域番号 |
23350077
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
清尾 康志 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (20313356)
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研究期間 (年度) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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キーワード | 核酸化学 / miRNA / 有機化学 |
研究概要 |
本研究では、miRNAなど生体内でプロセシングを受けるRNAを高精度に検出するために、起案者が開発した短いRNAには強く結合し、それと同じ配列を中央部にもつ長いRNAには結合しない、5'末端に修飾ヌクレオシドpdAChcmPを有する人工核酸 (pdAChcmPNA)をさらに発展させた新手法を開発する。そのために、新規pdAChcmPの構造を改変した新規誘導体の開発、短鎖RNA結合能を増強する新規ラベル化法、蛍光核酸を用いた新規検出法などの開発を行う。 新規誘導体の開発としては、核酸プローブの短鎖RNA選択的結合能を向上させるために、コンホメーションを固定化した第二世代修飾基の合成を検討した。塩基部、糖部、リン酸バックボーンを固定化した誘導体の合成を種々検討し、昨年度合成の完了したリン酸バックボーン固定化誘導体については合成を完了し逆転写酵素のプライマーとしての性質を明らかにした。また、塩基部固定化誘導体についてはホスホロアミダイトの合成とオリゴヌクレオチドへの導入検討まで実施した。新規ラベル化法の開発としては、ターゲットRNAの末端を2’-アミノヌクレオシドでラベル化する方法の検討を行うために、アミノ修飾RNAを検討し、2’-アミノヌクレオシドの新規合成法の開発と、アミノ修飾RNAとpdAChcmPNAの二重鎖安定性を二重鎖融解温度(Tm値)を測定することで明らかにした。また新規蛍光検出法としては、ピリミジン5位が修飾された蛍光核酸として、独自に開発したPPIを用いハイブリダイゼーションプローブとしての有用性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新規誘導体の合成については、当初の計画通り誘導体のひとつの合成を完了し、その逆転写プライマーとしての性質まで明らかにした。また塩基部固定化誘導体についてもホスホロアミダイト誘導体の合成とオリゴヌクレオチドへの導入まで検討済みであり、次年度で目的が完了すると予想される。 また、蛍光検出法についても蛍光ヌクレオチドPPIのハイブリダイゼーションプローブとしての有用性を明らかにすることができた。また新規蛍光核酸として7-デアザグアニン骨格を有する誘導体の合成を検討した。
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今後の研究の推進方策 |
現在、概ね順調に計画が進んでいる。24年度に性質評価を完了した新規核酸誘導体については、新規miRNA検出法への応用をめざし研究を進展する。また、24年度合成が完了しなかった誘導体については、24年度も引き続き合成の検討を行い、優れた性質を有する誘導体の探索を継続する。
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