独自の液相成長法を初めて適用し、低温かつ一定の成長温度でストイキオメトリ制御されたGaSe層状半導体結晶成長を実現した。低温成長により、イプシロン単相の単結晶を得た。ストイキオメトリ組成制御により、IR及びTHz光吸収特性が向上した。電気的測定評価を行い、市販ブリッジマン結晶と比較して、本結晶では内因性点欠陥が少ない事が分かった。自由キャリア吸収を低減する目的で、遷移金属元素添加を行ない、深い準位を形成することが出来た。これらの結晶を用いて、差周波混合原理によるテラヘルツ波発生に成功した。最大発生出力は、約3mWであり、市販ブリッジマン結晶より約10倍程度高い発生効率を達成した。
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