ワイドギャップ半導体であるSiCを用いたフォトニック結晶を実現し、Siフォトニック結晶では不可能な領域へその応用を拡張することに成功した。具体的には二光子吸収の完全抑制によるSiの100倍以上の高密度光を取り扱える光デバイス、光通信波長帯から可視光までを同一チップで取り扱える光回路、コンパクトな高調波発生デバイス等を実現した。また、Siと比較して動作波長変動の温度依存性が1/3程度に抑制できることも示した。フォトニック結晶微小共振器の良さの指標であるQ値については1万4千程度の値を達成したが、これは材料限界ではなく、今後さらに最適化できると期待される。
|