研究課題
本研究の目的は,鋼構造物の疲労き裂の発生・進展に関わる構造健全性評価を,実働負荷下での応力変動および散逸エネルギ計測結果に基づき行い,これにより的確かつ機動性に富む構造物の維持管理を可能とする「構造健全性トリアージ」を構築することである.これまでに,赤外線計測に基づく熱弾性応力ならびに散逸エネルギの高度計測技術の開発に取り組み,疲労損傷過程における散逸エネルギの計測,実働応力場変動に基づく破壊力学パラメータ評価,実橋梁における疲労き裂検出を行った.最終年度である本年度は,これまでの成果をもとに,「構造健全性トリアージ」実現のための問題点の抽出ならびにそれらの解決に取り組んだ.き裂検出手法としては,温度ギャップ計測および熱弾性応力計測に基づく手法に関して,き裂検出限界の検討を行った.実働応力分布計測に基づくき裂進展評価としては,混合モード負荷下の実測応力分布をもとに各モードの応力拡大係数の分離同定を行う手法について検討を行った.さらに,き裂発生評価のための散逸エネルギ計測では,散逸エネルギ放出メカニズムの解明,散逸エネルギの定量計測に基づくき裂発生予測の可能性等,学術的に未解明な事項について実験室レベルでの疲労試験を通じて基礎的検討を行った.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proc. of Fatigue 2014
巻: 1 ページ: 1-6
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