研究概要 |
CFRPの疲労寿命を増すため,種々のセルロースナノ繊維(CNF)をエポキシ母材に混入,分散させた.いずれのCNFも少量(0.3~0.8wt%)添加するだけで疲労寿命は顕著に延びた.ナノゴム粒子(NRP)とCNFを併用すれば,剛性が低下せずに引張り強度を高めることができ,両者の変性にハイブリッド効果が認められた.疲労寿命の延びも期待できる.極めて細いナノPVA繊維ではその効果は著しいが,適切含有率はCNFの半分以下である.サブミクロン繊維によっても疲労寿命は優位に伸びる.CNFによる寿命延伸効果は母材/繊維間の剥離強度の適度な向上による.他の母材,ビニルエステルでもCNF変性によりCFRPの疲労寿命は延びる.
|