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2012 年度 実績報告書

微細流路内での拡散現象を利用した微粒子の連続立体混合システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23360063
研究機関東京大学

研究代表者

土屋 健介  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (80345173)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード混合 / 粒子 / 微細流路 / 分割 / 拡散
研究概要

本研究の目的は、単にかき回しても混ざらない微粒子同士を、均一あるいは任意の成分分布状態に「混合」させるための技術を開発することである。混合したい複数の微粒子を連続供給しながら、それぞれを多数に分割し、分割したもの同士を拡散混合することで局所的な混合比を保証し、その状態で全体を集約する。分割数を多くすれば、より精密な混合が可能になり、また粒子の拡散速度が速くなる。これを実現するために、3次元的な微細流路をもつ連続立体混合システムを開発する。
平成24年度は、前年度に引き続き、供給、流量計測、分割、拡散、集約の、個別のプロセスについて問題点を改善し、プロセス全体の確立を行った。試作したシステムを用いて、種々の微粒子の連続立体混合を試みた結果、混合の成否は粒子の流動性に強く依存すること、特に、粒径数10μm以下の小径粒子において安息角が高くなり、流動性が低下することがわかった。
これが原因となって、混合中に供給量を任意に変更できる可変供給システムにおいて、微少流量のときにのみ粉体の流量が脈動するという理由で所望の流量を供給できないことが判明したため、供給装置内のスクリュー部分の設計を変更し、装置の再試作を行った。
また、分割・拡散のプロセスにおいて、分割比率や拡散状態の均一性は、微細流路内の粒子速度が遅いほど、すなわち微細流路の角度が小さいほど高くなることを示した。そのため、安定した混合を実現するためには、流路の設置角を低くし、その際に流れが滞らないようにシステム全体を加振して安息角を低く保つ設計が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

混合中に供給量を任意に変更できる可変供給システムの試作開発過程において、当初予想し得なかった粉体の安息角の制約によって、微少流量のときにのみ粉体の流量が脈動するという理由により、所望の流量を供給できないことが判明した。したがって、供給装置内のスクリュー部分の設計を変更し、装置の再試作を行った。これに7ヶ月を要したため、当初の計画よりはやや遅れている。

今後の研究の推進方策

本研究を効率的に推進するために、統合システムを用いた混合比率の分析評価と、粒子を用いた機能デバイスの試作とを並行して行う。そのために、機能デバイスの中間原料として、2種粒子の混合比率が0%から100%へ無段階的に変わる集積物を製作し、その構成比率分布を計測することによってシステムの性能を評価する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 粉体の立体混合技術に関する研究 -分割・拡散・集約プロセスの試み-2012

    • 著者名/発表者名
      土屋健介、竹内孝次、畑村洋太郎
    • 雑誌名

      粉体工学会2012年度秋期研究発表会講演論文集

      巻: 1 ページ: 125-126

  • [学会発表] 粉体の立体混合技術に関する研究 -分割・拡散・集約プロセスの試み-2012

    • 著者名/発表者名
      土屋健介、竹内孝次、畑村洋太郎
    • 学会等名
      粉体工学会2012年度秋期研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121127-20121128

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公開日: 2015-05-28  

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