研究概要 |
バイポーラ PBII法により,マイクロトレンチの全面にDLC膜を作成することができたが, トレンチの各面におけるDLC膜の膜厚分布・膜構造に不均一性が生じた.トレンチの上面と底面に比べて側面のDLC膜厚は薄くなり,また,負の高電圧が大きいほどイオンが側面からの電界に追従できないためこの傾向は強くなる.トレンチの側面では,上面と底面に比べて異なるDLC膜の構造を示す.負電圧-0.5kVの場合,側面に入射されるイオンエネルギーが上面に比べ小さくなり,膜はよりPLC側に遷移する.負電圧-15kVの場合,側面のDLC膜はトレンチの底面からのスパッタリング効果による膜の堆積が支配的になることがわかった.
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