研究課題/領域番号 |
23360117
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
田村 淳二 北見工業大学, 工学部, 教授 (40171897)
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研究分担者 |
高橋 理音 北見工業大学, 工学部, 准教授 (60301975)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 風力発電 / 電気分解 / 水素製造 / 独立系統 / オフショアウィンドファーム / FRT |
研究概要 |
今年度における研究成果を以下に列記する。 1.最も重要な風力発電機であるPMSGを対象として、その安定化制御システム構築を目的にコンバータに対するLCLフィルターの設計を行い、それをPMSGに適用してより安定な動作を確認した。更に、ファジィ制御と人口免疫システムの考え方を応用したPMSGの制御方法に関して検討した。 2.解析対象システムの1形態としてオフショアウィンドファームを想定し、HVAC並びにHVDC送電で陸上系統に連系される場合に関して、解析モデルをPSCAD上に構築し、発電機・変換器・送電設備の損失分を考慮した効率算定のための計算法を構築し、比較検討を行った。更に、陸上系統側での故障を対象としたオフショアウインドファームの過渡安定度に関しても検討を行った。 3.固定速風力発電機とPMSG可変速風力発電機から成るウィンドファームを想定し、上記1での検討結果を基礎として、固定速発電機並びにウィンドファーム全体の安定化並びにFault Ride Through Capability向上のためのPMSG制御系構成とその効果に関して検討を行った。 4.PMSG形風力発電機と電解槽から成るスタンドアローンシステムをシミュレータ上に構築し、発電機側PWMインバータによるMPPT運転、電解槽側チョッパによる水素製造システムの基本的な制御系の検討を行い、その有効性に関する検討を行った。また、発電機側変換器と電解槽側チョッパの協調により直流リンク電圧を適切な範囲に制御する方法も検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析対象として、PMSGを中心に、その制御系の検討、固定速発電機も含むウィンドファームのFRT改善、オフショアウィンドファームの定常・過渡特性、電解槽併設スタンドアローンシステムの制御系の検討を取り上げて、それぞれの解析モデルをPSCAD上に構築済みであり、概ね順調に進んでいると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
3つの検討対象、つまり1) 電力系統に連系された風力発電所、2) 風力発電所を含む離島系統、3) 完全なスタンドアローンシステム、に対する解析モデルを前年度の結果を基礎としてPSCAD上に構築し、それぞれ水素製造システム制御系の設計、蓄電装置サイズの最適化検討、系統周波数変動特性の検討を進める。更に、モデル2)において炭酸ガス排出量の定量的把握・特性解析を進める。
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