冬季雷雲下の風力発電設備において上向きに開始する落雷を数十秒前に予知するための手法の開発に成功した。本手法は雷雲下の空間電荷と地上電界を計測して空間電荷による緩和効果を削除して雷雲電界を推定しようとするものである。多地点での地上電界と空間電荷の測定結果より雷雲電界マップを作成し雷放電の予知を試みた。自発型落雷の場合、雷雲電界が-3kV/m に達すれば30秒前に確率50%以上で予知することができ、-4kV/mでは1分前に100%の確率で予知できる。一方、他発型落雷の場合は(雷雲電界/最大電界までの距離)が-2.43kV/m/km以上になると90%以上の確率で予知できる。
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