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2011 年度 実績報告書

体内埋め込み型マイクロチップによる非観血的・連続血糖測定技術の実現

研究課題

研究課題/領域番号 23360157
研究種目

基盤研究(B)

研究分野 電子デバイス・電子機器
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

徳田 崇  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (50314539)

キーワードバイオデバイス / 血糖値計測 / 埋め込み / CMOS
研究概要

計測技術のコアとなる、チップ上に吸着担持させたグルコースオキシダーゼ(GOD)を用いてたグルコース濃度の定量的計測について詳細な検討を行った。生体内で継続動作させるため、第一選択として、メディエータを用いず、グルコース酸化によって生じる過酸化水素を検出する方法を選択した。
グルコースオキシダーゼの担持膜として、PHEMAを用いて基礎検証を行った。電極材料としてAg,Au,Pt等を候補とし、これらの金属上にグルコースオキシダーゼ担持PHEMA薄膜を形成して計測条件の最適化を行った。その結果、平成24年度に実施するCMOSチップによる計測機能の検証については、Ptバルク電極をボールボンディングの技術によってCMOSチップ上に形成して利用する方法を第一選択とすることとした。
マイクロチップを構成するCMOS回路のうちグルコースオキシダーゼ担持膜と組み合わせて電気化学計測を行うための計測回路を設計・試作した。本年度試作したチップは、Test Element Groupと呼ばれる、複数の基礎回路を独立して搭載し、個別の機能を検証するためのCMOS集積回路チップである。計測機能のフロントエンドとなる、CMOSチップ上の電極構造、および微小電流計測系の基礎回路を搭載した。
今回利用した0.35um標準CMOSプロセスにおける電極材料はAlであるため、CMOSチップ上に露出したAl電極上に計測用の新たな電極を形成する必要がある。AuおよびPtバンプ電極の試作を行い、電極形成条件の最適化を行った。またチップ周辺の防水プロセスについても試作と検証を完了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度に計画していた、生体内のCMOSマイクロチップによるグルコース濃度(血糖値)の計測機構についての基礎検証をほぼ完了し、平成24年度以降に計画しているチップでの計測の実現の準備を整えた。

今後の研究の推進方策

平成23年度に開発した基礎技術を用いた、CMOSチップ上のグルコースセンシング機能を実現する。またグルコースオキシダーゼ担持膜を個別のチャンバ形状等により分割し、複数の計測を可能とするデバイス構造について検討する。光による電力伝送、およびチップの防水処理についても検討開始する。

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公開日: 2013-06-26  

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