多層構造媒体を用いた3次元磁気記録について、マイクロマグネティクス計算の手法を用いて調べた。その結果、周波数を適切に選択した円偏向マイクロ波磁場を用いることにより、任意の層に選択的に磁気ビットを記録できることを確かめた。また、磁気特性や構造の最適化により、再生時のS/N確保に必要な磁化600 emu/cm3の磁性層を用いた3次元記録が可能になることを明らかにした。次に、500 Gbpsi級の垂直媒体を用いてマイクロ波アシスト記録実験を行った。幅50 nsのマイクロ波に対して、周波数に依存した保磁力の減少を観察し、15 GHz, 25 dBmの条件で媒体の保磁力を30%低減することに成功した。
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