研究課題
医療における触診,ものづくり現場や伝統工芸における手技などは、熟練した先輩から長期にわたりその手技技術の指導を受けて学ぶ。しかし、手技を伝える学習では、手の動き、指先での力の使い方、指腹部や掌での力の感触を手全体の感触として伝えなければならないが、このための直接的手段がないため、訓練者は熟練者の操作を見様見真似で学んでいるのが現状である。従来の手技の伝達法の研究は、指先のみに限られており,手技情報の伝達精度に問題があり、訓練者による手技の習得を難しくしている。この問題の解決に向けて、本研究は、1)指先,指腹部,掌を含めた手全体での力覚の知覚特性の解明,2)指先のみならず指腹部,掌を含めたハンドハプティックインターフェイスの確立,3)多点の接触判定と抗力計算や柔軟物体の変形等の力覚レンダリングの実時間処理法の確立,4)熟練者の技能の初学者への手技伝達法の確立を目的としている。平成25年度は、(1) 掌を含めた力の知覚特性の評価、(2) 掌を含めた手技伝達法の基礎検討、(3) 触覚レンダリングの高並列演算、(4) 触診訓練システムにおける手技伝達法の評価の基礎研究を実施した。(1)については、1D力覚提示デバイスを示指とその掌部に装着し、能動知覚と受動知覚の特性評価を行い、その差異を示した。(2)については、広範な掌へのデバイスの装着法が解決できず、課題として残った。(3)についてはGPUによる有限要素法による柔軟物の変形と反力の実時間計算を実現した。(4)については、操作者の手元に3D映像を提示した乳房触診訓練システムを構築し、触診感覚を提示できることを確認した。医用訓練には、さらに高分解能な計算が求められることが明らかとなった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Robotica
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