研究課題
多様体上において大域的な漸近安定化を実現する連続な静的フィードバック制御則は存在せず、微分可能な大域的ISS-Lyapunov関数も存在しない。そのため多様体上における入力状態安定化は難しい問題であった。本年度は前年度に提案した局所半凹ISS制御Lyapunov関数を使った入力状態安定化のための不連続制御則を提案した。局所半凹制御Lyapunov関数の抱える問題点の一つとして、状態が微分不可能集合上を移動することによる入力のチャタリングが挙げられる。本年度は局所半凹制御Lyapunov関数に対し、Jurdgjevic-Quinn型の制御則を用いた際に状態が微分不可能集合上を移動することはないことを示した。また、この結果を用いて局所半凹適応制御Lyapunov関数を使った適応制御則を提案した。剛体の姿勢制御問題に対する適応制御則を提案した。昨年度までに提案した埋込永久磁石同期電動機に対する制御Lyapunov関数を使った動的銅損最小化制御を実機に適用し、有効性を確認した。また、適応動的銅損最小化制御を提案した。動的拡大は平面内における垂直離着陸飛行機に対する有力な制御則設計法として知られている。本年度は最小射影法によって動的拡大により得られた動的な制御Lyapunov関数から静的な制御Lyapunov関数を設計し、垂直離着陸飛行機の位置制御問題に対する逆最適制御則を提案した。また、設計した制御Lyapunov関数が微分可能であることも明らかにした。さらに、動的拡大を用いることにより動的拡大によって設計した制御則よりも、提案法のほうが動作領域が広いことを明らかにした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Systems & Control Letters
巻: vol. 62, no. 10 ページ: 902-909
10.1016/j.sysconle.2013.06.015