研究課題
コンクリートの検査および診断に密接に関わるひび割れの3次元可視化を効率よく実行できるようになった。さらに、ひび割れの3次元定量化を目指して、ひび割れ幅分布およびその均一性、ひび割れの屈曲度を用いて数値する手法を提案した。ひび割れは、3次元幾何形状であり、これまでその数値化はなされていない。しかし、本研究課題で開発した透視技術を用いて、ひび割れの数値化を可能にした。骨材最大粒径が1.7mmで、圧縮強度が25N/mm2程度のモルタルに生じさせた割裂ひび割れの屈曲度は1.25であり、直線に対して25%屈曲していると結論した。また、空隙率が高いほどひび割れ幅分布が広範囲であること、圧縮強度が大きいほどひび割れ幅分布の均一性が高いことを明らかにした。また、高温下に曝されたセメントペーストおよびコンクリートのひび割れ発生状況および再養生効果によるひび割れの変化を可視化することに成功した。今後火害を受けるコンクリート構造物の被害状況や補修方法に重要な知見を提示することができた。ひび割れ中の水分移動のメカニズムを定量評価して、移動機構を解明するために炭酸セシウムをトレーサーとして、その移動状況をX線で追跡することで、拡散と移流を伴う移動性を明らかにするとともに、フィックの拡散式を用いてひび割れ中の拡散係数を初めて定量化した。コンクリート構造物の検査や健全度診断に欠かせないひび割れ評価に関して、透視技術の有用性を明らかにした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Construction and Building Materials
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